AMR(薬剤耐性菌)が世界で深刻化
AMR(薬剤耐性)が、やっと問題になっています。
WHOでは、2014年よりAMRの問題を大きく取り上げ
薬剤耐性は、世界規模の公衆衛生にとって深刻化する脅威となっており、
全ての政府機関や社会が行動を起こす必要がある、と述べています。
世界規模の脅威!!
つまり、もう隠しておけるような
状況ではなくなったということです。
100カ国、48万人AMR患者発生
2013年、
約48万人の多剤耐性結核菌患者が発生、
しかもこれが、なんと100カ国で確認されているそうです。
またメコン川流域では
熱帯熱マラリアの治療薬であるアルテミシニンの耐性が検出
耐性淋病に対する
最終手段の治療(第三世代セファロスポリン)の失敗は、
10か国で報告されています。
淋病はワクチンも新薬も
開発されていないため、
まもなく治療できなくなるかもしれない、とのこと。
世界のすべての地域で、
一般的な感染症(例えば、尿路感染症、肺炎、敗血症)を起こす
細菌の抗生剤耐性は、高い割合で見られます。
薬神話の崩壊か
世界中に「薬神話」を作るきっかけとなった抗生物質、
言ってみれば、
今の現代医学の切り札だったこのクスリ
その切り札が全く役にたたない
効かないという状況が
もうそこまで来ているということです。
2015年のWHO総会ではグローバル・アクションプランが発表。
ワンヘルスアプローチ
これは人だけではなく、動物や環境の観点も盛り込んだ、
いわゆる”One Health”の視点が強調されていることが大きな特徴です。
WHOは加盟各国が2年以内に
それぞれのアクションプランを作成し、
薬剤耐性菌対策に取り組むよう求めました。
これを受けて、日本も昨年から11月を
「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」
として、ようやく、
その重い腰を上げ始めたというわけ。
以前にスーパーなんちゃら、という記事を書きました。
5月でした。
クローズアップ現代の「スーパー雑草」は2009年でした。
本当にようやく、ですね。
ところが、です。
「こうした薬剤耐性菌の感染患者は
治療結果が悪かったり、長引いたり、
ひいては死亡にもいたる、
非耐性の同じ細菌の感染患者よりも
多くの医療資源を消費します」
とあります。
おいおい、そこですか?
やはり、どこまで行っても経済論議なのですか?
One Healthの視点とは
いったい、どこに強調されているのでしょうか?
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