人をサポートしていく時、
絶対になくてはならないものが「尊重と信頼」です。
親と子の関係でも、上司と部下の関係であっても、
そこに「尊重と信頼」がなければ、
どんな有能な親でも、上司でも、
子どもや部下を育てることはできません。
子どもの頃、母のよく言う「心配だ」
という言葉が嫌でたまらなかった、
言われるたびに、地団駄踏んで泣きわめきたいほど嫌だった、
子どもの頃は、それを言語化できなかったから、
ただ反抗的な態度をとるしかなかった。
そんな記憶があるのですが、
今になって思うと、「心配だ」という言葉は
要するに、あなたのことを信頼していない、
という意味に他ならない、のです。
それが子ども心に感じ取れてしまうのです。
母としてはそんなことは全く分からず、
こんなに愛しているから、
だからこそ心配するんだ、
と思っていたことでしょう。
愛している、という言葉は魔物です。
愛さえあれば、何をしても許される、
そんなニュアンスさえ感じてしまいます。
こんなに愛しているのに、
という言葉は、まるで脅迫です。
愛してくれなくてもいいから、
一人の人間として「尊重」してほしい、
あなたの子どもなんだから、
大丈夫だと「信頼」して欲しい。
今なら、そう言いたかったのだと思います。
子どもや部下に対して、
なんとなく良い関係が築けてないと
感じることがあったとしたら、
「尊重と信頼」が
自分の中にあるかどうかを
もう一度、確認してみませんか?
尊重はトレーニングできるスキルです。
信頼も実は、トレーニングで
育てることのできる心の力です。
愛している、とか、愛していないとか、
そんなあやふやなものに頼るのをやめてみる、
「もう、信じられない」と思った時に、
「いやいや、もう一度信じてみよう」
と、思い直す、踏ん張る、そして
信じたい未来を思い描いて、少し笑ってみる。
そんな風にして心の力は
少しずつ育てていけるものなのです。
子どもや部下を育てる、ということは、
同時に、自分を育てていることになる、
つまり「尊重と信頼」を
自分の内側に蓄え、育てる時間でもあるのですから。
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