元気塾Blog

認知症は治療すべき「病気」なのか、ケアすべき「老化」なのか?

北欧

6人に1人が認知症!

2020年の65歳以上の高齢者の
認知症有病率は16.7%、約602万人 となっています。

世界的に見ても、現在4680万人で、
2050年には3倍の1億3000万人に増加すると予想されています。

かかる医療費も現在の120兆円から
2030年には240兆円を超える、と推定されています。

アルツハイマー病の治療薬研究、頭打ち

ところが、
アルツハイマー病の治療薬の研究が最近、頭打ちなんです。

知ってました?

バイオジェンとエーザイがようやく、
2020年にFDA(米食品医薬品局)への
承認申請にこぎつけたそうですが、

もちろん、これも
実際に承認されるかどうか、不透明です。

これまで、アルツハイマー病は脳に蓄積される
アミロイドβなどのタンパク質が原因とされていて、
それを取り除くことで治療効果があるはずだ、

という仮説のもとに
多くの製薬メーカーが取り組んできましたが、
ことごとく、失敗に終わっています。

アルツハイマー病にも遺伝子治療?

そんな中で、最近、
アルツハイマーの遺伝子治療の研究が加速しています。

遺伝子治療薬といえば、
20年、脊髄性萎縮症の薬「ゾルゲンスマ」が
アメリカに続いて日本でも承認されましたね。

厚労省は2015年に、遺伝子治療を

「疾病の治療や予防を目的として
遺伝子または遺伝子を導入した
細胞を人の体内に投与すること」と定義。

がん治療で最先端のCAR-T細胞療法や、
遺伝子改変を施したウィルスに
がんを攻撃させる「腫瘍潰瘍性ウィルス」なども
遺伝子治療に含まれます。

今度はアルツハイマー病にも
そういった遺伝子治療薬を開発しようと
日本のみならず、海外でも
研究熱が高まっているそうです。

 

遺伝子工学が進歩し、
私たち人間は、人や動物の遺伝子を操作できるようになり、
それによって不都合な「病気」を
治療したり予防したりしようと
やっきになってきたわけですが、

がんも認知症も、

本当に治療すべき「病」なんだろうか、と、ふと思います。

スウェーデン

オムソーリというケア

スウェーデンでは、認知症は病気というより老化という見方で、
病院による治療ではなく、国全体の福祉の分野でケアしています。
オムソーリと言います。

そして驚くほど、認知症の方が重症化してない、という報告があるのです。

もしかしたら、もうそろそろ、

病気=戦うべき悪

という見方そのものを
疑う時なのかもしれませんね。


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