元気塾Blog

診察室という「場」の力

オンラインワーク

白衣高血圧ってご存知ですか?

普段、家で測ると決して高くないのに、
病院に行くと血圧があがる、というもの。

ストレスとか緊張感からそうなるらしいのですが、
考えてみるとなぜ「白衣」を見て緊張したり、
ストレスを感じたりするのでしょうか?

当たり前、と言わずに、少し考えてみてください。

病気を治してくれたり、
痛みを和らげてくれたり、

自分にとって有り難い存在であるはずの
病院や医者(一応そういう事になっている)の前で
なぜストレスを感じるのでしょうか?

あなたはどう思います?

子供の頃は、たしかに注射が怖かったり
やたら威圧的な医者が多かったから、それもあったかもしれない、

専門的な知識を持っているものへの畏怖の念と、
そうでない自分へのひけめ?

それもあるかも。

合法的に傷つけることができる職業

でも本当の理由は、医者もっと深いものかもしれません。

合法的に、人の体を傷つけることを許されている唯一の職業が
医者なのだそうです。

もちろんそれは治療のため、という大義名分があるからです。

しかし、患者にとっては本能的に、その行為が
自分のどこかを傷つけるものだという認識があって、

それがストレスの元であり緊張の原因だと。

「制御の魔法」

診察室には「制御の魔法」がある
とおっしゃっている医師がいます。

東京医療センターの尾藤誠司氏です。

いったん診察室に入ると
患者は自分の人生観や価値観よりも、

病院が持つ価値観、
つまり健康至上主義や、治療至上主義などに
従わざるを得ない、という強い「場」の力が働くと。

だから、
いかに優しそうな医者であっても
そういう「場」の中では、
患者は自分の意見や質問をなかなか口にできない、と言います。

遠隔診療で見えてきた心理

最近、その病院は発熱外来を開き、
パソコンを通じて遠隔診療を初めました。

患者を別室のパソコンの前に座らせて、
モニター越しに診察するのだそうです。

すると面白いことに、
これまでのように、対面で診察していた時と違って、
患者が積極的に質問や自分の意見などを
口にするようになった、というのです。

つまり「場」の力が弱まった?

医療行為が必然的に持つ侵襲性。
自分を傷つけるかもしれないという恐れが
モニター越しなので、希薄になった、という事かもしれない、

と尾藤氏は言います。

 

なるほど・・・

だとしたら、そんな形で血圧を測ると
上がらないかもしれないですね。

医者と患者の間の深い河を、
もしかしたら、この遠隔診療は
少し変えるきっかけになるかもしれませんね。

これまでは、オンライン診療って、
生身の人間を見ないで、どこが診察かと思っていましたが、

こういう角度から遠隔診療を見ると
あながち悪くないかもしれない、と思えてきました。

あのLineもこの夏、
オンライン診療へ参入するそうです。

医療が長い間、保ってきた「場」の力も
少しずつ変わってゆくのかもしれませんね。

あなたはどう思いますか?

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