【全体は部分の総和ではない】
この言葉は衝撃でした。
福岡伸一さんの
『世界は分けてもわからない』という本。
(2009年講談社現代新書)
福岡さんと言えば、
『動的平衡』という本で一躍、有名になられた
分子生物学が専門の現在、青山大学教授ですね。
顕微鏡をのぞいても
生命の本質は見えてこない?
なぜ、科学者は見誤るのか?
と表紙にあります。
科学の方法論とは
【分けること=分析】
それが長い間、科学の方法論で
そこへの疑問を呈した本というのが私の理解です。

これと似たようなことは
実はもっと前に
ユング心理学者の河合隼夫も言っています。
人間という連続体を
「心」と「身体」と分けた時
抜け落ちたものがある、
それを、
魂と呼ぶのではないか
(2000年、新潮社『猫だましい』より)
分けた部品を集めても命は作れない
と言ったのは
遺伝子学者の村上和雄氏です。(「遺伝子が目覚める時」講演CD)
小林秀雄も同じことを
実は、20世紀、最高の思想家
小林秀雄(1902年~1983年)が
半世紀以上前に同じことを言ってます。
科学は、ものごとを認識する
単なる、ひとつの方法論である、すべてではないのだ。
科学は物質を測定することから始まっている
つまり、科学が扱うのは測定でき得る物質のみで
それ以外の対象物に関して科学は関与しない、
測定できないものに、科学は無能である。
という意味のこと。
今にわかりますよ
これほど科学を信奉することが
誤りだったということが……
いわば、現代の迷信じゃないですか…
と講演で語っておられます。
その言葉は半世紀を経てなお、新しいし説得力があります。
科学という迷信にとらわれる人たち
今、医学の世界でも
この迷信に囚われている人がどれほど多いか、
やれエビデンスがないとか証明されていないとか…
医学が見るべきは「人間」であって
人間は常に、
河合隼夫いうところの
連続した統合された生き物であり
その生命の謎は誰もまだ解明していない
解明されてないことへの
もっと敬虔なる畏れが無ければ
医学というのは堕落してゆくのではないか
と今、私は考えています。
今の医療制度や医学のあり方が
少しずつ歪んでいると感じる根底には
この科学万能主義、つまりはこの「現代の迷信」に
あるのではないでしょうか?
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人間の成長の限界や、社会、経済圧力で科学の学びを途中で止めて、止めさせられてしまうのも問題です。専門分野を囲って論争から逃げてしまうわけです。全ては波で、波動でつながっていることは分かっていても踏込めない。
科学で客観化されれば悪用する勢力に奪われてしまう問題もありますね。
科学を取り巻く状況、限界を認識して、使っていければと思います。
既に成果を奪われて真実へ至る道を塞がれている科学があるでしょうか。医科学にもまたその様な状況があるかと思います。
レイキ(霊気)、医学博士の上野正春先生は立命館のご同朋でいらっしゃいますか?
残念ながら、たぶん世代が少し違うようで、同期ではありません。
コメントありがとうございます。