・18歳以上であること
・イングランド、ウェールズ在住であること
・選択する精神的能力があり
十分な情報に基づいて希望を表明したとみなされること
・余命が6ヶ月以内であること
・証人付きで死を希望する申告書2枚に署名すること
・2人の医師から承認を受けること
なに?
先月、英国で、終末期の患者が死を選ぶ権利を
認める法案が下院で、賛成多数で可決されました。
その時の条件です。
これまで安楽死を認めてこなかった英国も
ついに、という感じですね。
今、世界では安楽死を認める国が増え、
合法化するか、立法化に向けての
議論を進めています。
最も進んでいるのがスイス。
ここは国外の人も受け容れています。
2022年、海外の登録者は1125人、
過去最高となっています。
過去に日本人も一人、
この自殺幇助を希望して
安楽死を遂げています。
『安楽死を遂げた日本人』(小学館)
もちろん、日本では
延命治療をするかしないか、
というレベルの話で
とても信じられないことですが、
ベルギーでは安楽死が合法化された
2002年から、毎年約2000人が
安楽死で最期を迎えていると言われています。
それ以外にも
医師の薬物投与による安楽死が
合法化されている国は、
オーストリア
オランダ
イタリア
ルクセンブルク
スペイン
オーストラリア
アメリカ
コロンビア
カナダ
韓国
と、意外に多いと思いませんか?
日本では、安楽死は論外、
消極的な安楽死=尊厳死すら
法制化されていません。
ようやく最近、
生前の意思を意味する
リビングウィルや、事前指示書など
本人の意志を尊重するという方向に
向かっている、という状況。
それでも延命治療を望まない、
というまさに消極的なものにとどまっています。
5年前に、難病のALS患者を、
本人からの依頼で殺害したという事件がありましたね。
覚えていますか?
自殺幇助に問われていた被告医師に対して、
今年3月、懲役18年という判決が出ました。
「診察や意思確認もろくにできない
15分程度の面会で
軽々しく殺害に及んだ被告の
生命軽視は強い非難に値する」
もちろん、この事件は
そうだったかもしれません。
でも背景には、
やはり自ら死を選ぶことすらできない
重病患者らのどうしようもない思いがある、
それは事実です。
パラリンピックで金メダルをとった
ベルギーの車椅子陸上選手、
マリーケ・フェルフートさんが
宣言通りに安楽死を遂げたのは
2019年10月、享年40歳でした。
「安楽死という方法があったからこそ、
生きる力が湧いてきた」
と言った彼女の言葉が
とても印象的でした。
そう言えば、
オランダ、ベルギー、イギリス、フランスなどは
死刑を廃止しています。
安楽死は認めないけれど、
いまだに死刑は認めている日本、
あなたは、どう思いますか?
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