元気塾Blog

自分を嫌う力

心

ずいぶん昔のことですが、
私は私を嫌いで、もうどうしようもないほど嫌いで、
しょうがなかった時期がありました。

自分の顔も体も、
話し方も、感じ方も、
何もかも嫌で、
だから鏡を見ることができなかった・・・

もうこのまま、消えてしまいたい、
毎日、そんなふうに思っていた日々。

それでも、もがいて
いろいろ本を読んだり、
カウンセリングを受けたり、
教会へ足を向けてみたり、

自分を丸ごと愛してあげましょう
そのままの自分を認めてあげましょう、などと
薄っぺらな言葉にしがみついてみたりもした。

でも、何か違う気がしていました。

この、自分への「嫌いだ」という気持ち
そのすさまじいエネルギーは
なかったことにはできないよなぁと
それはどこか、ごまかしじゃないかと、

ぼんやりそんなことを感じていました。

2014年の大ヒット映画、
アナと雪の女王で、レットイットゴー、
ありのままのあなた、というフレーズが
巷でよく聞かれました。

昔の自分を思い出し、
苦笑いしてしまいました。

ありのままの君でいいんだよ、という
なんと安っぽい、だけど魅力的な言葉。
麻薬みたいに心をとろけさせる、
そう麻痺させるような言葉。

そう、対処療法としては
いいのかもしれない、

でも、麻薬が効力を失うと
必ず襲う無力感、
より、地の底へ落ちてゆくような
気の遠くなる無価値観。

ありのままで良いわけないじゃない、
こんなんじゃ、だめだ、
本気で自分を救わなければいけない、

そう思った頃、
ある人の言葉に出会いました。

「過去の自分が嫌いだ」なんだよね?
自分を嫌っている今の自分はどこにいるの?
1秒前の過去の自分を嫌っている今の自分は
過去の自分を嫌う力があるんだよね、

つまり過去の自分をもう、
本当は、乗り越えているんじゃないの?

これは衝撃的でした。

自分を嫌う凄まじいエネルギーは
それ自体が私の、乗り越えている姿だった?
というより、
乗り越えられる自分への強い信頼だった、

例えば嫌なことを言って人を傷つけて
そんな自分を嫌だと思う気持ちは
本当は人を傷つけたくない、
そう思っている本当の自分に気づいているから
間違って傷つけてしまった自分が嫌だと思う、

自分を嫌う裏には、必ず
深い自分への信頼があるからなんだ、と
師匠は教えてくれたのでした。

自分でも全然気づかなかった
奥底に流れていた自分への信頼。
それに気づけばよかった、
ただそれだけだった、とわかった瞬間でした。

自分を大好きなあなたには、
不要な話だったかもしれません。

でも長い人生の中で
どうしようもない自己嫌悪のドツボに
はまるようなことがあったら、
思い出してほしいな、と思います。

 

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