元気塾Blog

敗血症性ショックとは何か

先週、和歌山県知事の岸本氏が
「敗血症性ショック」で死亡、
というニュースを見て、
昔のメルマガを検索してしまいました。

2020年のBBCニュースで
世界中の死者の5人に1人が
この「敗血症」で亡くなっている、
という、衝撃の報道がありました。

米ワシントン大学の
195か国に及ぶ、過去最大規模の調査より。
(英・ランセットに掲載)

年間推定死亡者数は1100万人、
これはがんによる死者数を上回っている、
という驚きの報道でした。

さて、「敗血症」とはいったい何なのか?

敗血症とは、感染症に対して
人体が過剰反応することから起きる
全身性炎症反応症候群、というものです。

感染症だけなら
敗血症になることは稀だと言います。

しかしこれに自己免疫が関わり
過剰反応することから、
自分の体を全面的に攻撃してしまう、

つまり自己免疫の暴走という状態です。

これは5年前から始まったコロナ禍でも
さんざん、聞かされてきた
サイトカインストームは敗血症ショックのことです。

さてこの敗血症が
なぜ、これほど増加しているのか。

ひとつには、多剤耐性菌の問題があります。

2015年よりWHOが警告を発している
抗生物質の乱用により
抗生剤の効かない耐性菌が急増していることです。

最近あった、百日咳から死亡した乳児、
ここから、百日咳の耐性菌が発見されていますね。

私は、2004年に院内感染から
敗血症により2名死亡、
というニュースを見たのが最初でした。

その後、2007年にリウマチ治療薬で
76人が死亡、という事件がありました。

リウマチは自己免疫疾患です。

自分の免疫が自分を攻撃する病気、
その治療薬の副作用で
敗血症を起こし亡くなっています。

また、がん患者が抗がん剤治療を受けて
最終的に、敗血症で亡くなる、
というケースがあります。

これは化学療法が
免疫機能を弱めるため、です。

しかし、今回の和歌山知事の件は
少し様子が異なります。
前日までお元気で、
万博のセレモニーにも参加されていた、とのこと。

14日意識のない状態で倒れているのが見つかり
集中治療室で治療を受けるも、
翌朝15日、死亡。

原因となる感染症は、どこで
どんな形で起きたのか、
どう考えても、不自然な成り行きです。

2018年に書いたトキシックショック症候群は
黄色ブドウ球菌によって引き起こされる
重篤な病態をおこす敗血症の一種ですが、
これは非常に短期間で起きます、

とても稀な病気ですが、
2012年、モデルだったローレン・ワッサーさんが
この病気で片足を切断したことは有名です。

なので、今回の件も、
どんな感染症があったのか、
わかりませんが、なんとなく不安な予感がします。

敗血症、自己免疫について
今後も、しっかり注目していきたいものです。

 

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