「予防薬」とは何か?
エーザイが開発した
「BAN2401」というアルツハイマー予防薬
来月から世界で治験がスタート。
日本、カナダ、オーストラリア、シンガポール、欧州と
世界の1400人に4年間の投与を行い、効果を検証します。
米国では、既に2020年9月からスタートしています。
(読売新聞、1月24日)
アルツハイマーは認知症の中でも
最もポピュラーな病気ですね、
脳内にアミロイドβと呼ばれるたんぱく質が
徐々に蓄積されて発症するという仮説があります。
もちろん、あくまで仮説です。
このアミロイドβは
症状の出る10~20年前から蓄積が見られます。
アルツハイマー、アミロイドβ原因説の真偽は?
今回の治験はアミロイドβの蓄積はあるが
まだ、発症していない55~80歳の男女に行い、
「BAN2401」が
脳内のアミロイドβを、取り除く作用を調べるというものです。
このニュースを見てから、なんとなく、
引っかかっているものがありました。
今、健康な人に
将来の認知症予防のため、薬を使うわけですよね・・・・
しかも、このアミロイドβ蓄積が
本当にアルツハイマーの原因なのかどうかに
疑問を持っている研究グループもあります。
発症した人を対象に、アミロイドβを減らす治療薬は
いろいろな製薬メーカーがチャレンジしては、
断念してきた歴史もあります。
それなのに、
また同じ方法論(アミロイドβを減らす薬)
で、本当に予防効果があるんだろうか、
という気持ちと、
「予防薬」そのものへの不信感がぬぐえません。
予防薬と言われるものは?
ワクチン以外で何等かの病気を予防するクスリが
そもそもあるのか調べてみました。
ありました、
■片頭痛の予防薬、
- デパケン(てんかん薬)
- インデラル(高血圧薬)
- ミグシス(片頭痛予防)
これらが、片頭痛の予防薬として保険適応になっています。
(ファンペップホームページより)
ただし、何を予防するかと言えば、片頭痛の発作を抑制するのであって、
片頭痛という病気 にかかることを予防するクスリではない、とありました。
なるほど。
■血栓症とその予防薬
ワーファリンという薬が有名ですね。
血小板の凝集を抑えて血栓を出来にくくする、というもの。
ただ、ケガで出血すると血が止まらなくなるという
「副作用」があります。
■インフルエンザの予防投与
- タミフル
- リレンザ
- イナビル
これについては、以前の記事を参考にしてください。
薬ではありませんが、そういえば2013年に
女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが
自分が将来、乳がんになる遺伝子を持っていることから
なる前に、予防的乳房切除の手術を行ったことは有名ですね。
乳がんになる確率が87%
子宮がんになる確率が5%と医師から言われ、決断したそうです。
現在、日本でもこの手術を行う病院がありますが、
保険適応外なので、自費ということになります。
と、これはともかく、本題に戻ると、
なんだかなぁ・・・・・と
モヤモヤしています。
あなたは、予防薬って、どう感じますか?
これさえ飲んでおけば将来、認知症にならないから、と
何年間もずっと、おそらく死ぬまで、
その「予防薬」を飲み続ける勇気はありますか?
病人ではなく健康な人を対象に
死ぬまで飲み続けてくれる予防薬って
作る側からすると、
とんでもないドル箱にはなりそうですが・・・・・
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