医療被曝には限度が決められてない!
医療被曝、
つまりX線とかCTなどで被爆するわけですが、
その線量に限度が決められてない、って
知ってましたか?
いや~びっくりしました。
環境省が2007年に出した線量限度は、
国際放射線保護委員会ICRPが勧告する数値に基づき、
〇職業人1年間50ミリシーベルト以内、かつ、
5年間で100ミリシーベルト以内、
〇一般人、1年間1ミリシーベルト以内。
となっていますが、この一文がありました。
(例外)医療被曝には適用しない
つまり医療行為をしての放射線被ばくに
限度を設けていない、ということです。
医療被曝制限、ようやく2018年医療法改正で・・
とはいえ、
これまで全く何の制限もなかったわけでもなく、
2018年には医療法改正で、
適切な被爆管理に対して、
線量管理加算3をつけました。
つまり線量管理をするとプラスになるよ、ということ。
医療被曝線量、管理記録が2020年4月に義務化
そして、
昨年3月の医療法改正に基づき、
今年2020年4月より、
被ばく線量の管理記録は、義務となりました。
- 診療用放射線のにかかる安全管理のための責任者の配置
- 診療用放射線の安全利用のための指針策定
- 診療用放射線の安全利用のための研修実施
- 対象機器など被爆線量の管理およ記録の義務化
被爆線量を管理したり、記録したりが、
今年、初めて義務付けられたわけです。
また、患者への説明も義務付けられています。
ということは、
これまで、説明すらしなくてよかった、ということですか・・・。
日本は医療被曝大国
2004年1月「the Lancet」に
日本における、がんの3.2%は診断被爆が原因と
イギリスおよび14か国の大学が論文発表しています。
しかし、医療行為には
正当化(その診療によって得るメリットと比べる)
最適化(その範囲内でできる限り低い線量を選ぶ)
が重要だとされていて、
その範囲内での被爆は問題がない、という見方をしています。
100mシーベルトが目安にはなっているようですが・・・。
治療法を選ぶのは自分
法的に何のお咎めもなく
肉体を傷つけてよいとされている唯一の職業、医師。
しかし、受ける治療のデメリットとメリットは
患者本人が最終的に選ぶものです。
だからこそ、そのための「説明」は不可欠です。
情報がきちんと伝えられなかったら
判断ができないからです。
日本の健康リテラシーは世界最下位と言われていますが、
自分が受ける放射線量も知らされずに、
言われるまま、検査や治療を受けてきた日本人、
しかし、情報を遮断されていては、
考える材料がないのは当たり前です。
少なくとも、今年の4月まで
私たちは、自分が受ける放射線の線量すら知らなった、ということ。
この事実が、大切です。
確かに、レントゲン検査やCTを受ける前に
〇〇シーベルトです、など聞いたことはありませんでした。
検査も治療も、
そのメリットとデメリットくらいは、
きちんと聞ける自分でありたいものです。
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