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自己受容できない原因:『箱』2001年初版本を見ながら

箱

君には問題がある、
奥さんもお子さんも
同僚もご近所の人もみんな知っている
問題は、ただ一人、
君だけが気づいていないということだ

これは20年前の、とある本の帯に書かれていた文章でした。

ある日のセッション

それは事実ですか? それとも推測ですか?
たぶん、事実だと思います・・・

これは、とある日のセッション。

うーん、
「たぶん〜〜だと思います」
というのを推測と言うのですが。

私たちは様々な状況の中で
自分にとって不具合なことがあると
その理由を説明するため、いろいろな想像をします。
後付けの理屈と言ってもいいかもしれません。

あの人は前から私を嫌っている、
あの時言ったことを恨んでいるんだ、
しかも他の人にまで私の悪口を言って、私を除け者にしようとしている、
この前はあの人のSNSにコメントしたのに、レスポンスひとつ無かった、
だいたい、普段から失礼な態度が多い人なんだ、
どうしたあんな人が課長というポジションにいるのかわけがわからない、
仕事だって私以上にできるとは思えない。
私は全然、認められていない、不公平だ、こんなに一生懸命やっているのに・・・

などなど。

私は愚痴聴き地蔵と名乗っているくらいなので、
愚痴を聴くことは仕事の一部だと思っています。

というか、愚痴を言いたいのなら、
私たちコーチやカウンセラーの前で言うのが一番、害が少ないです。
まず、私たちは聴く訓練を受けている、
守秘義務があるので他に漏れることがない、
家族や友人と違い、愚痴を聴くことで関係が壊れることもない。

子供や配偶者、友人の前で、いつも愚痴っていたらたいへんです。
まず、嫌われるでしょう。

 

しかし、延々と続く妄想に
お付き合いしているのは、なかなかハードでした。

自分の箱から出るのは難しい

私たちは「自分という視点」から脱出することがとても難しい、
『箱』という本をもう20年も前に読みました。
初版で出たのが2001年で、その本が今、手元にあります。

ジ・アービンガーイン・スティチュート著
富永星訳
当時あまり売れずに、絶版になりましたが、後に訳者が変わり
『自分の小さな箱から脱出する方法』と
タイトルも変わって、それから売れた、という不思議な本です。

自分で作った妄想に苛まれ、その仮設の上にどんどん、妄想が膨らみ、
またその膨らんだ仮説から何か法則を作ろうとし、

どんどん歪んだ世界に身を置くこと、それを箱に入っている、と言いますが、
問題は、箱に入っていること、つまり歪んだ世界に自分が入りこんでいることではなく、
その事実に、当人の自覚が全く無いことです。

クライアントさんの話を聴きながら、
20年も昔に読んだこの本のことを、ぼんやり、思い出していました。

仲間はずれにされて嫌だなと感じたら、本当は、

「仲間はずれにされたみたいでちょっと寂しかったな」

と言えばいいだけ、なのかもしれません。

でもそれが言えないのですよね。

感情と向き合うこと

寂しい、とか
こわい、とか

自分の感情に向き合うことができないから
相手を攻撃するための妄想を繰り広げるしかない、

そう考えてみると憶測を真実だと
信じたい人の気持ちもなんとなく共感できる気がします。

そんなにも、寂しかったんだよね、
心の中で言いながら、黙って聴き続けていました。

 

私たちが自己受容できない原因は、
自分の辛かった感情に、向き合うことができないからです。
辛かった惨めな自分を認めたくないからです。

でも、本当は感情に良い悪いはありません。
感情はすべてエネルギーであり、
「自分の気づかない自分」を教えてくれる大切はサインなのです。

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