「人と違ってもいいんだ」ゲーム
人と違ってもいいんだ、ということを、
もう何十年も昔、体で感じた経験があります。
あるセミナーで受けたゲームでした。
机や椅子のない部屋に、30人くらいの受講生が全員立ちます。
講師がする質問に対して、
YESなら部屋の右側へ、NOなら左側へと、それぞれ、移動します。
どちらともいえない、という人は真ん中あたりに立ちます。
例えば、冬よりも夏が好きな人は?
山よりも海が好き、という人は?
魚よりも肉が好き、という人は?
選挙の投票は欠かしたことがない、という人は?
こんなふうに様々な質問を聞きながら、
右側へ左側へ、とその都度、全員が移動します。
自分と同じ位置に大勢がいて、なんとなく、いっしょだと嬉しかったり、
また、時には、自分のいる位置とは反対側にたくさんの人がいて
自分と同じ位置には2,3人だけでちょっと寂しかったり、
そんなゲームです。
違う感じ方をする人がいる
終わってから、
自分とは違う感じ方をする人がいる ことに
どういう感じを持ったかシェアし合います。
ああ、違うんだな~
そうかぁ、
私はそんな感じでした。
「違うということで何か怒りとか、腹立たしさがありましたか?」
と講師に聞かれて、
いや~、別にそんなことは感じなかった、
と答える人が殆どで、私自身もそうでした。
これは実際にゲームをやってみてわかることです。
ああ、違うんだなぁ、人それぞれだなぁと
ただ、そう感じるだけです。
人と違うことは悪いことではない
私たちは、
いつも、人と違うことに引け目を感じたり
正しいとか間違っているという形容詞を付けたがります。
その時、このゲームを思い出します。
良いも悪いもない、ただ、違うだけ、ただ、それだけ。
個別セッションをしていて、この「人と違うこと」への引け目に、
クライアントさんが囚われていることに気づくことがあります。
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話が長くなってしまって、ごめんなさい。
〇〇さんみたいに簡潔に伝えることが
どうしてもできないんです、
私って、頭が悪いんですよね、本当に・・・
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こんな時に、
海と山、あなたは海が好きなんだよね、
というニュアンスが伝えられたらといつも思います。
この、海と山、に当たるのが「ラベリング」です。
例えば、
「結論重視型」と「プロセス重視型」って、人には2種類のタイプがあるんだけれど、
あなたは、もしかしたら「プロセス重視型」じゃない?
「結論重視型」は結果を重要視するけれど、
「プロセス重視型」は途中経過をとても大事にするから、
どうしても話が長くなりがちなんですよね。
この質問で、
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
「話が長くて簡潔にしゃべれない頭の悪い自分」と
「簡潔に話ができる頭の良い〇〇さん」
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という、クライアントさんが無意識に持っていたラベルが
がらっと変化しました。
そうだんだ、たしかに私はプロセスが大事だと思っているんだ、
そういうタイプがあるんだ、
どうしても話が長くなりがちなのは、プロセスを伝えたいという思いが強いからなんだ、
”なんだか、気持ちが楽になりました!”
という声がオクターブくらい上がっていました。
どのくらいラベルを持っているか
コーチは、様々なラベルを用意しておくことが大事です。
そして
そのラベルはどっちが正しいとか
どっちが優れている、とかいうものではないことを、
コーチ自身が体で分かっていることがとっても大事です。
海と山、夏と冬、どちらが正しいわけではありません。
ただ、違うだけです。
あなたはどのくらい様々なラベルを用意していますか?
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