ストレスに強い人、弱い人、何が違う?
同じ状況でも、
ウツになる人、ならない人がいますよね。
いったい何が違うのでしょう?
ストレスチェック制度が義務化されて
今年で5年になります。
実施した事業所は2017年度78・9%で、
実際には2割強が実施していません。
受検した労働者の割合は78.6%ということです。
ところが、この受検者のうちで、
面接指導を受けたものの割合はわずか、0.5%です。
高レベルストレス者は約1割はいる、と予想されているのに、
実際は殆どが、
面接指導を受けたり、その後の改善策をとっていない、
ということになります。
このやりっぱなし感が
ストレスチェック制度、意味がない、
と言われる所以かもしれません。
さて、
同じ状況でも
すぐにストレスを受けてしまう人と、
いわゆるストレスに強い人、
その違いはどこにあるのか・・・・
日本ストレス学会理事の、坪井康次医師は、
ストレスの原因になっているのは
思考のクセ、
つまりその人の認知の傾向が
原因であるケースが多い、と言っています。
それに気づくために
坪井医師は、
コラム法という5マスの枠を使って、
自分の認知の傾向を修正する
という方法を提唱しています。
これはストレスを感じた状況を
5つの側面から紙に記入する方法です。
例えば、
- 出来事(先輩に質問しようとしたら、冷たくあしらわれた)
- 不快な感情を数値化(落ち込み70、不安60、焦り50など)
- 自動思考(その時湧いてきた思い)
先輩の邪魔をしてしまった、
自分は嫌われている、など - 合理的思考(別の解釈を考える)
質問しないと問題が大きくなる、
先輩が忙しかっただけかもしれない、 - 合理的思考後の感情の数値化(落ち込み40、不安30、焦り10など)
と、こんな感じ。
ポイントは
- 紙に書くこと
- 感情の数値化、
- 自動思考から、合理的思考への変換
まず、頭の中ではなく、実際に書くという
つまり外へ出すという行為が
客観的になるために、とても大切だと言われています。
アウトプット、ということですね。
感情の数値化も客観的になるために有効です。
しかし、この
自動思考から合理的思考へ、という部分、
これを1人で気づくことは
とても難しいのではないか、と思います。
自動思考とはいわゆる思い込みなので、
それが自分の認知のゆがみだとわかっていたら、
もう思い込みではないわけですから。
「だって課長には嫌われているから」
というAさんに、
どうしてそうわかるのですか?
と聞くと、
どうしてって、だって、そうに決まっています、
そんなことくらい顔や態度を見てれば誰にだってわかりますよ、
と100%疑う余地なし、という言い方をします。
みんなこう思うに違いない、
きっとダメに決まっている、
あの人は私を嫌っている、
また後悔することになる、
これらは全部、
不確定で、まだ決まったわけではないことを
決めつけている考え方です。
本来、他人の心はわかりません、
未来のことも、わからない、
その
”わからないことを、決めつけたがるココロ”
とも言えるかもしれませんね。
この決めつけたがるココロは
ストレスを、より感じ易くします。
つまり、
ストレスをためやすいココロだとも言えるでしょう。
これらの自動思考を外してゆくためには、
鏡になってくれる
”他者の存在”が、
必要不可欠だと、私は思います。
もちろんコーチは最良の鏡ですが、
他にも、
友人だったり、仲間だったり、
もしくは、時によっては、
馬の合わない上司だったりするかもしれません。
鏡があって初めて人は、
自分の不合理な自動思考に気づくことができます。
あなたの鏡は誰ですか?
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