MP(マイクロプラスチック)の人体への影響が
少しずつ分かり始めたようです。
福岡工業大学の永淵修客員教授が
10マイクロメートル以下のより小さなMPも
迅速に検出できる手法を確立、
これによって、人の肺組織などに
MPが含まれていることが明らかになり、
その手法を使い、長崎大学病院で、
肺の病気の患者を調べたところ、
14名全てからMPが検出されました。
しかも、MPを吸入することで
全身の炎症との関連を示唆する結果が得られた、
ということなのです。
血液中の炎症反応が、
このMP粒子濃度との正の相関関係が
あるということがわかった、
つまり、粒子濃度が高ければ高いほど
CRP(炎症の程度を数値評価する指標)の
値も高くなる、ということです。
(RKB毎日放送10月1日より)
また、今年2025年6月には
MPが世界的な骨粗しょう症の増加に
関与している可能性が指摘される、
という論文が出ています。
(国際学術誌『Osteoporosis International』)
研究チームは、MPが骨に及ぼす影響についての
ラボ実験や動物実験など62本の
研究論文を精査し、
MPは古くなった骨組織を分解、除去する
「破骨細胞」の形成を促進、
また、炎症反応を誘発することも
明らかになった、ということです。
先ほどの長崎病院での結果と
よく似ていますよね。
要するに、全身の炎症反応を促進してしまう
という点、共通しています。
さて今や私たちは、多い少ない、濃度の差こそあれ、
全て、このMPを
体内に取り入れていることは明かです。
空気を吸うだけで、
毎日150~200個、MPを取り込んでいるのです。
2022年に国連環境総会で175か国が賛同し、
プラスチック汚染に関する
「法的拘束力のある国際条約」の策定が決められ
2024年までに交渉をまとめることが決まりました。
しかし、2024年12月も、
そして2025年8月ジュネーブ会議でも、
その合意は見送られました。
この条約の特徴は
廃棄問題だけじゃなく、生産から消費、廃棄までの
全サイクルを対象としたものでした。
プラスチックの生産抑制に関して、
サウジアラビアや米国・中国など
石油生産に関わる国などから反発され、
合意を得ることができなかった、というわけです。
さぁ、地球規模の問題です、
これから人類は何を選択し、
何を決定してゆくのか、
私にできることは何か、
一緒に考えていきませんか?















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