人と話をする、ということは
怖いことだ、と言った人がいます。
相手がどういう人なのかわからない時、
自分の言う言葉は
どんなふうに捉えられるのだろうか、
ヘンだと思われないだろうか、
相手を嫌な気にさせるんじゃないだろうか、など。
考えてみれば、相手の「当たり前」が
自分とはズレていることもあり得るわけで、
そう考えれば、たしかに怖い。
それに勇気を出して話してみても、
なぜか全然伝わってない、
という不思議な事態にも
しばしば、出くわす、
するとますます、話すべきことを
半分以上飲み込む、という人がいても
不思議はありません。
埼玉大学の准教授、経営学者の
宇田川元一氏は、
著書『他者と働く』の中で
「組織とは、そもそも関係性である」と
述べています。
仮に100人の組織があったとすると
1対1の関係性は、
4950通りある計算になる、そうで。
(数学音痴な私にはハテナですが・・・・汗)
その4950もの関係性の中で
何度言っても伝わらない、が起きているとすると、
それは、空気も悪くなるよなぁ、
生産性も下がるだろうし、
何より、人と話すことを諦める人が増えそう・・・
認知学者の今井むつみ氏が、ご著書、
『「何回説明しても伝わらない」は
なぜ起こるのか?』の中で
こんなことを書いています。
間違っているのは、「言い方」ではなく
「心の読み方」だ、と。
彼女は、認知科学の世界で使う
スキーマという言葉で表しています。
人はそれぞれ、スキーマ(その人独自の思いこみ)があって、
しかもそれが無自覚で、
他者にも、また別のスキーマがあることへの
想像力がないことが問題である、と述べています。
自分が持つスキーマ(認知の枠組み)に
そもそも無自覚だからこそ、
他者のスキーマを想像することができない、
とも言えます。
ちょっと注意しただけなのに、
全否定された、と落ち込む人もいるし、
同じように注意したら、
期待してくれている、
と、がぜん張り切って働く人もいる、
それぞれのスキーマ(思い込み)が
異なるからです。
さて、そのスキーマの違いを、
どう乗り越えればいいのか、
伊藤亜紗氏の著書
『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
ここに大きなヒントがありました。
伊藤氏が目の見えない人に、
目の見える人にとっての想像力とは何かを
説明している時、
視覚障害者の方が発した言葉でした。
「なるほど、そっちの見える世界の話も面白いねぇ!」
ステキな言葉じゃありませんか?
「そっちの世界は、どう?」
これほど、他者の世界への興味を
示せる「問い」があるでしょうか?
私は、昔
とんでもなく「言っても伝わらない」人に対して、
「ああ、あなたのお国では、そう解釈するのですね」と
心の中でつぶやくことを習慣にしていたことを
思い出しました。
もちろん、「あなたのお国」を
尊重しながら、でしたが。
あなたは「言っても伝わらない」を
どんなふうに解決していますか?
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