受け取るか、受け容れるか、
これは大きな違いです。
対話はキャッチボールだ、と
よく言われます。
相手の言葉、感情を受け取る、
できるだけ正確に過不足なく受け取る、
そして、受け取ったよ、というサインを送る、
もしくは確認する、
問題はその後です。
相手の言動100のうち、
どの部分を受け容れるのか、
どの部分は受け容れないのか、
それを自分で選ぶ必要があります。
受け容れない部分とは、
自分が納得できない意見や、
強圧的な押し付けがましい態度、
もしくは自分へのいわれない攻撃、
などもそれに含まれるかもしれません。
「だいたい君は、ちゃんと話を聞いているのか、
この修正点については
前回のミーティングでちゃんと伝えたはずだろう、
なぜ、修正できてないんだ？
いったい何度言わせればできるんだ？
こんなふうにミスが続くようじゃ、
大事な仕事は任せられないな」
この上司の言いたいことは、
「前回のミーティングで伝えた修正点が
ちゃんと修正されていない」
ということだけです。
それ以外の言葉は全て、言葉のトゲや
怒りをぶちまけているだけの文言です。
本当にちゃんと修正できてなかったのなら
そこは受け容れ、謝ります。
でもそれ以外の自分を傷つけるような
態度や文言は、受け容れません。
「誰も、あなたの許可なく
あなたを傷つけることはできません」
という言葉を、以前、書いたことがありますね。
エリナー・ルーズベルトの言葉です。
何か酷い言葉を言われた時、
心が傷つくのは、
その言葉が原因なのではなく、
その言葉によって
自分が傷つくことを許可した自分が原因なのだ、
ということなのです。
つまり、その酷い言動を、受け容れてしまった
自分の在り方の問題なのだ、ということです。
これは受け容れない、
という選択肢があることを、知らなかったからです。
家の入口の鍵が開いていて
泥棒でも強盗でも入り放題なら、
そりゃ、家の中はボロボロ、
あなた自身も傷つきどうしでしょう。
危険な人だと思えば、
ドアを開ける必要はないのです。
何を受け容れ、何を受け容れないか、
その線引きを、
一緒に考えませんか？
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