元気塾Blog

透析患者、世界2位の日本

透析治療をどう考えるか

透析治療を中止し、1週間後に死亡、という事件(?)が2019年に起きました。
44歳の女性でした。

公立福生病院で末期腎不全と診断されていました。

家族や本人と数回話し合いの上で
透析治療を受けないことに決め同意書に署名しました。

しかしこの事件はメディアが騒ぎ、都も立ち入り調査に入り、
おまけに、後に遺族が透析中止した医師の行為を違法だと訴えていました。

2021年10月、再発防止を約束の上、和解が成立しています。

つまり透析中止は生死にかかわる重大な意思決定であり
「患者への説明に不十分な点があった」と遺族側の主張を認めたかたちでした。

延命治療に関する日本の状況

日本では延命治療中止に関する法律がありません。
が、ガイドラインはあります。

・2012年「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」
(一般社団法人日本老年医学会)
・2014年「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン」
(日本救急医学会その他)
・2018年「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」
(厚生労働省)

このガイドラインに共通するのは
「患者本人の意志が尊重される」ということです。

もちろん、1人の医師の独断でできるわけではなく、
医療チームの総意であること、
情報提供と説明がちゃんとなされていること、
何度も繰り返し本人と家族に説明し
合意が取れていること、などのプロセスは必要です。

日本の現状

現在、日本の透析患者は35万人に
近づこうとしています。
これは世界でもトップレベルの有病率です。

患者ひとりあたりの治療費は年間約500万円で
平均治療期間は7年以上と
長期的治療となるため
医療機関は安定的な利益を見込めます。

実は過剰診断、過剰治療で利益を上げていないか
適正化を図る目的で、

2018年、病院の規模に反して
多い患者数を持つ診療所に対して、
人工透析の診療報酬を
引き下げる、という措置が取られました。

このような背景を考えると、
透析を受けないという選択肢を患者に話し、

患者の意思確認をして透析治療をしない、
という決定を下した福生病院は、

少なくとも、病院経営のために過剰治療するような病院より
よぼど良心的じゃないか、という気もします。

延命治療、過剰治療に対して
自分はどう向き合っていくのか、

元気なうちに考えておきたい
とても大事な問題です。

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