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高齢者の薬剤処方、10年ぶりに改定

クスリ

日本老年医学会による
高齢者の薬物療法指針が
今年6月、10年ぶりに改定されました。

高齢者の薬による有害事象を
防ぐための指針です。

以前から言われ続けていたことで、
ポリファーマシー外来もできるほど、
高齢者の多剤処方は問題とされてきました。

2018年に国も、
高齢者の薬剤を6種類以下が
望ましいという指針を出しています。

さて、今回の改正指針では、
新たに糖尿病の薬で「GLP-1受容体作動薬」
「GIP/GLP-1受容体作動薬」が
リストに追加されました。

嘔吐、下痢、体重減少に注意が必要。

この薬は痩せるということで
ダイエット目的で使用されるなど
物議をかもした薬剤ですね、

更に、アレルギー治療薬「抗ヒスタミン薬」や
膀胱治療薬「ムスカリン受容体拮抗薬」など
神経伝達物質アセチルコリンの働きを抑える、
抗コリン作用のあるもの、

これが便秘、認知機能の低下という
有害事象に繋がる恐れがある、ということで
リストに上がっています。

市販の風邪薬にも抗コリン作用のある物質が
含まれていることがあり、
要注意だということです。

また、睡眠薬、ベンゾジアゼピン系薬剤に
これまた認知機能低下などのリスクがあり、
可能な限り使用を控える、とありました。

やっとですか・・・・

2016年の秋、母の認知症が急速に進みました。
虫や、子どもがいる、と大騒ぎするようになり、
もしかして、と確認したら、
その当時、母が飲んでいた薬は9種類でした。

降圧剤、糖尿の薬、血液をサラサラにする薬
眠剤、便秘薬、その他いろいろ・・・・

元々心臓が悪く、70歳でバイパス手術をしてから、
当時の主治医の先生を、たいへん信頼し、
それ以来、ずっと出される薬を
素直に飲んできたのでした。

もっと早く、気をつけてあげられていたら、と
臍を噛む思いでした。

薬をやめて、3ヶ月、
幻視の症状が1/3程度に減ったこと、
数十年来の、超頑固だった便秘が解消、
毎日、すこやかな排便状態になったこと、

驚くほどの変化でした。

もちろん、これは私の母の一体験で、
何かを証明するものではありません。

高齢者がご家族にいらっしゃる方、
どうか、どの程度の薬を飲んでいるのか、
気を配ってあげて欲しいものです。
減らせるクスリはないか、を
かかりつけのお医者さんとご相談ください。

もっと知りたい・気になる記事はこちら。


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