嘘をついてはいけません、
と、たぶん子供の時に教わったと思います。
でも、多くの人が嘘をつく。
保身のためだったり
その場を丸く収めるためだったり、
もしかしたら
相手を傷つけまいとして・・・
私はある時、師匠から、
なぜ嘘をついてはいけないのか、
本当の理由を教わりました。
嘘をつくと、他人は騙せても
自分だけは、嘘をついたことを知っています。
そしてそのことが、
自分の「言葉」そのものへの
信頼を失わせていく、
という恐ろしいことになるからです。
同じことを言っていても
説得力のある人、ない人が
いますよね。
つまり、嘘をひとつつくたびに、
自分の発する言葉のエネルギーが
どんどん、失われてゆく、
これが嘘をついてはいけない
本当の理由だと教わったのです。
相手が話しているときは口を挟まない、
相手の言っていることを
そのまま、理解しようとする、
相手の言ったことが
自分にどう伝わったかを伝える、
自分の言ったことが
相手にどう伝わったか確認する。
コミュニケーションとは
こんな単純なことです。
でも、こんなコミュニケーションが交わせると
不思議と心は落ち着きます。
相手と少し近づけた、
温かい気持ちになることもあります。
でもそれを妨げるものがたくさんある。
疑い、不安や恐れ。
言葉を軽んじて
自分の思い込みや、妄想に判断を委ね、
きっとそうに違いない、
絶対、嘘に決まっている、とか
言葉の裏側を読もうとします。
そうやって人は互いに
どんどん遠ざかり、孤立してゆくのです。
言葉にエネルギーがなくなっている原因が
小さな「嘘」の積み重ねだとしたら、
これって、かなり怖いことだと思いませんか?
あやふやで、いい加減で、
ごまかしだらけで、
どうしようもない「言葉」たち。
でも人間はその「言葉」を使って
10万年もの間、
他者との関係を紡いできたのです。
その「言葉」に
もう一度、帰ってみませんか?
あなたの「言葉」に
命を吹き込み、
キラキラした生命感を与えてみませんか?
嫌だ、と言われたら、
嫌なんですね、と受け取ればいい、
ステキです、と言われたら
ありがとうと受け取ればいい。
何かを強く主張されたら、
この人はこれが正しいと思っているんだな、と
受け止めればいい。
あなたが「言葉」」を信頼することで
相手も自分の発した言葉に
責任を持つようになってゆく。
自分の中で「言葉」を生き返らせる、
それがまずは
コミュニケーションの第1歩なのだと思うのです。
あなたは、どれくらい
相手の言葉を
ニュートラルに受け止めていますか?
自分の言葉に、嘘を交えず話していますか?
どれくらい「言葉」を信じていますか?
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