抗尿酸血症、という言葉、
馴染みがなかったけれど、
痛風、と聞けば、
ああ、足の親指の付け根が
風が吹いても痛い、というやつ・・・
と、もう数年前に
突然死した、友人のご主人のことを
思い出しました。
特にどこが悪かったわけでもない、
朝、普通に出かけて、
そのまま帰らぬ人となり、
どれだけ、驚いたことか・・・
その時、初めて
痛風があった、と聞きました。
そして、
その痛風が心血管疾患と
大いに関係があるということ
始めて知ったのでした。
2021年7月、
日本生活習慣病予防協会では
医師を対象として
この高尿酸血症と痛風に
フォーカスした、
「心血管疾患と生活習慣病との
関連性に関する調査」を
行っています。
362名の医師による調査ですが、
約5割の医師が
高尿酸血症・痛風の新患増加を実感、
これは2020年と比べて15%アップでした。
なお8割以上の医師が
心血管死、総死亡リスクと
高尿酸血症との
強い関連性を指摘しました。
8割以上の医師が
糖尿病、高血圧、脂質異常の
生活習慣病3大リスクに続く
4番めのリスクとして
高尿酸血症を認識、
ということだそうです。
血液中の尿酸値が
7.0㎎/dlを超えると
高尿酸血症と診断されます。
尿酸とは、細胞の新陳代謝の中で出る
燃えカスみたいなもので、
プリン体と呼ばれています。
通常は毎日、
0.5gほど、このプリン体は作られて、
それが尿から排泄され、
血液中は
一定の濃度を保っているわけです。
プリン体が作られ過ぎるのか、
排泄し足りないのか、
どちらかで、血液中の濃度が
上がるわけです。
これも高血圧と同じで、
この数値が高くなっただけでは
別段、自覚症状もありません。
進行していって初めて、
結晶となった尿酸が
関節に溜まって痛風を引き起こしたり、
尿管や膀胱にたまり、
尿結石を作ったり、
と、どこに溜まっても、
激しく痛みを伴う病気です。
そして慢性腎臓病を引きおこし、
透析が必要な腎不全にもなります。
痛風になったから
ビールを止められている、というのは
よく聞く話ですが、
実際には、
血液中に出るプリン体の8割以上は
自分の体内の細胞核の新陳代謝から
発生している、と言われています。
ビールを「プリン体ゼロ」にする意味って
どうなんでしょうか?
要するに、
何故、高尿酸血症が起きるのか、
原因は、あまりわかっていません。
尿酸値が上がりやすい人は
やはり、肥満型、運動不足、酒好きなど
共通項があるのですが、
意外だったのは、
ジムに通っているやせ型の人、
筋肉質で酒好きな人、
などが入っていて、
どうやら、
筋トレなど、
無酸素運動をする人たちも、
尿酸が溜まりやすいのだとか・・・・・
うーん、
素人目には、
高尿酸血症があって腎機能が落ちる、
というより、
腎機能が落ちているから
尿酸値が上がる、
という方が自然な気がします。
肝臓、腎臓、
老廃物や、有害物を漉す臓器ですが、
私たちの体に入ってくる
有害物が多すぎて、
漉しきれない、
つまり、
肝臓も腎臓も
疲れ切っている、
それが根本原因なのではないか、
私には、なんだかそんな風に見えます。
病名が一杯増えても
その原因がわからないんじゃ、
どうしようもないですよね。
せっせと毎日、老廃物や
有害物質を漉してくれている
肝臓さんと腎臓さんに、
本当に、感謝です。
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