明日から、パーキンソン病に対する
世界初のiPS細胞由来再生医療等製品
「アムシェプリ」の
保険適用が開始されます。
薬価は5530万円と決まりました。
現在、パーキンソン病と診断された人は20万人、
その中でも、
・従来の治療薬で効果のない人、
・全身麻酔下での脳手術に耐えられる全身状態の人、
・移植後の長期フォローアップのため通院ができる人、
というのが条件になっています。
従来の治療薬は、全て対症療法であり、
パーキンソン病の原因である、
ドパミンを産出する神経細胞の減少そのものを
改善するものではありませんでした。
今回のアムシェプリとは、
iPS細胞から作ったドパミン神経前駆細胞を
定位脳手術で患者に移植するという治療法です。
条件、期限付き承認なので、
今後7年間でエビデンスを積み上げていく、という仕組みです。
今回、承認の根拠となった京都大学での試験は、
患者7名にこの処置をして、2年間観察
その結果、重篤な有害事象がなかったこと、
内4名でドパミン神経活動の増加が見られたこと、
となっています。
これまでのような通常の薬品とは違い
脳の深い部分に埋め込むという治療法なので
当然、侵襲性は高い処置ということになります。
つまり、全身麻酔のリスク、出血、感染、
移植細胞の腫瘍化リスクなど、
ゼロにはできないリスクがあることは事実です。
もちろん、副作用が出たからといって、
一旦移植したものを元に戻すことはできません。
一般の薬なら、飲むのをやめることもできますが。
つまり、この治療法は、
始めたら、後戻りのできない治療法だ、
ということを理解しておく必要があります。
ヒポクラテスの言葉にあった、
医者は害をなすことなかれ、
という一文が浮かんできます。
メスを入れることも、
投薬することも、
全て患者を傷つける要素を持ちます、
その「害」を超える「メリット」がある時だけ
その医療は良いとされるわけです。
さて、今回の世界初のiPS細胞由来の治療法、
日本が承認したことの意味は、
7年後に明確になる、ということなのですね。
しっかり、見守っていきたいものです。
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