元気塾Blog

Treg細胞の発見でノーベル賞

Treg

12月10日、日本時間では11日午前0時から、
ストックホルムでノーベル賞授賞式が始まりました。

毎年この季節になると、
ノーベル賞の話題で賑わうわけですが、
今年は特に、生理学・医学賞を受賞された
大阪大学の坂口志文氏が注目されています。

坂口さんは「制御性T細胞=Treg」という細胞を発見、
その応用が自己免疫疾患や、がん治療法の
開発につながることから、今回の受賞となりました。

Tregとは免疫反応を抑えるブレーキ役となる細胞です。

簡単に言うと、
免疫の暴走をコントロールする役割の細胞のこと、

自己免疫疾患とは、
攻撃するべき異物ではなく
攻撃しなくてもよい自分の細胞を
攻撃してしまう病気です。

リウマチ、クロン病、膠原病などが有名ですが、
1型糖尿病もそうです。

免疫が膵臓のインスリン産生細胞を破壊することから
インスリンを作れなくなる病気です。
Ⅱ型の生活習慣からなる糖尿病とは異なり、
自己免疫疾患の部類に入っています。

さて、私たちの免疫システム、
異物を攻撃するアクセルになる部分と、
このTregがブレーキの役目をすることで、
バランスをとっているわけです。

Tregが不足すると、
アクセル全開状態になるので、
自己免疫疾患の症状が進行したり、

花粉症やアトピーなど、
本来反応しなくても良いものへの
過剰反応がおきるわけです、

コロナの時にも起きた、
サイトカインストームもこの過剰攻撃でした。

Tregを増やすことができれば、
これらの症状が改善するわけです。

逆に、Tregが多すぎると、
がん細胞を攻撃するNK細胞の働きを
抑制してしまう、つまりブレーキがかかりすぎ、
という状態になってしまいます。

実際にがん患者さんの腫瘍組織を解析すると、
高濃度のTregが観察されるそうです。

なのでこのTreg細胞を減らすことで
癌細胞への攻撃力を上げることが可能になる、
という理屈です。

現在、実際に使われている
がんの免疫チェックポイント阻害剤も、
広い意味で免疫抑制を解除する治療法です。

高額なことで有名になった、
オプジーボ、
キイトルーダ、
などの薬品がそれに当たります。

さて、この坂口先生の発見で、
明確になってきたこと、
やはり、免疫は「バランス」なのだ、ということです。

免疫とは、強ければ良いのではなく、
「攻撃機能」と「抑制機能」の絶妙なバランスこそが、
健康を保つのだ、ということです。

これから、Treg細胞を増やしたり、減らしたり、
という研究が果てしなく続くのでしょう、
中外製薬などが、すでに大阪大学と組んで
研究を始めています。

でも、問題は、
ブレーキを増やしたり、減らしたりすることじゃなくて
どうして、ブレーキが減ってしまったのか、
または増えてしまっているのか、

そこが本当は、
問題なのではないでしょうか。

絶妙なバランスを保っていた体が、
ある日突然、そのバランスを崩すのはどうしてなのか、

そこをこそ、研究して欲しいものだ、と
私は思ってしまいます。

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