発がん性を巡る集団訴訟で和解金
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
誰もが名前を知っている大手薬品メーカーですね。
なんと今回、発がん性をめぐる集団訴訟で
1兆2000億円を支払う和解案に合意しました。
(毎日新聞4月5日)
昨年8月、
J&Jはタルクを原料とする
ベビーパウダーの製造と販売を
アメリカとカナダで停止すると発表。
*タルク=混入するアスベストが発がん性を疑われていた
このベビーパウダーを使用して
卵巣がんになったと主張する
女性からの訴えを含め、
34000件以上の訴訟に直面していました。
それらの訴訟の和解金ということですね。
それにしてもスゴイ金額です。
ちなみに、今も日本では
J&Jのベビーパウダーは販売されています。
他にも訴訟が・・・
この会社はもう一つ大きな問題で
ニューヨーク州から訴えられていました。
2019年8月
オピオイド系鎮痛剤の販売をめぐり
薬物過剰摂取を助長したことで
5億7200万ドルの制裁金支払い命令を受けています。
これはJ&Jだけではなく、
他の製薬会社も含めて2000件以上の
訴訟が起きていたそうです。
2019年10月、J&Jは
この訴訟の和解金として40億ドル支払うこを提案、
また、他の複数メーカーも参加して、
総額200憶ドルを超える和解合意となりました。
オピオイド、何度かこのブログでも書きましたね。
アメリカで今も毎年10万人以上の死者を出している
最も大きな薬害中毒問題です。
オピオイド過剰摂取の治療薬?
最初は鎮痛剤として使われたオピオイドが
中毒となり、オピオイド依存症になり、
過剰摂取のため、命を落とす人が年間10万人もいる、
ということなのです。
なんと、それに対してFDA(米食品医薬品局)は、
今年3月、オピオイド過剰摂取の治療薬
ナロキソン塩酸塩(点鼻薬)を、
処方箋なしで購入できるOTC医薬品として承認しました。
薬が中毒を作り、
それを緩和する薬がまた世に出る、
その薬にも副作用がないわけではないのに。
なんという悲惨な状況か・・・・
メーカーの経営姿勢は今後
ますます問われる時代になってきていると思います。
ジョンソンエンドジョンソンという会社が
何を目指しているのか、
しっかり注目していきたいと思います。
それにしても、これだけの騒ぎがあるのに、
日本でJ&Jのことを報道するメディアは
ほとんど、ありません。
不気味な国ですね。
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