バイオセイフティーレベル4、BSL-4とは何か、
ウィルスの研究機関はなにも武漢だけじゃなく
当たり前ですが、世界中にあります。
このBSL-4とは
WHOのマニュアルでリスクグループ4(最も危険)に分類される、
エボラウイルスやラッサウィルスなどの
病原体を安全に取り扱う設備を備え、
最も厳重な管理運営が行われる研究施設のことです。
現在、このBSL-4施設は世界で24カ国、
59か所以上設置されています。
(平成29年長崎大学調べ)
アジアでは、
インド、台湾、シンガポール、韓国そしてもちろん、中国の武漢、
欧米では、
米国、スウェーデン、ドイツ、フランス、イタリアなどです。
BSL-4、日本の状況
さて、日本はどうかというと、
国立感染症研究所村山分室と
ライフサイエンス筑波研究センターに
設置はされていましたが、
住民の反対で
ほとんど稼働していませんでした。
しかし、2019年夏、
厚労大臣と武蔵村山氏長が合意し
村山分室が、村山庁舎となり、正式稼働を開始しています。
エボラウィルスの他
ラッサウィルス
クリミア・コンボウィルス
マールブルグ、
南米出血熱ウィルスなど
この危険性の高い5種類の
感染症の病原体の輸入を解禁しました。
生きた病原体を輸入して研究を進め、
検査や、治療に役立てる、という主旨での輸入です。
エボラ出血熱とは、
西アフリカでこれまでも何度も感染流行を起こした
致死率の高い感染症です。
2013~2016年には2万8千人の感染者で
1万1千人が死にました。
その後2019年にも、
コンゴで死者が1800人を超え、
WHOが緊急事態宣言をしたほどでした。
今年もまた、2月
ギニアで広がりましたが、
23人中12人の死亡を出して
6月一応、終息宣言が出されました。
さて、
村山庁舎が本格稼働して2年が過ぎました。
しかも稼働後、半年もしないうちの
コロナ騒ぎだったわけです。
新たなBSL-4が誕生
そして今、長崎にも
新たなBSL4施設が生まれました。
今年7月30日
長崎大学、坂本キャンパスで
建設を進めていたBSL4施設が竣工、
2021年度中に、
研究、実験設備の搬入を予定、
同時に研究者たちのトレーニングをして
本格稼働に向けた準備を急ぐそうです。
ただ、本格稼働に必要な
安全対策の検証はこれから、なのだとか。
2016年より、
この施設建設に反対をしていた、
「BSL-4施設の計画の差し止めを求める会」は
「住宅密集地に、納得のいく説明がないまま建設が強行された」
として建設差し止め、情報開示の訴訟を長崎地裁に起こしています。
原発もそうですが、事故は絶対に起きない、
わけはありません。
致死率50%や70%などと言われる
高リスクの生きたウィルスを扱う施設、
やはり、一市民としては、
恐怖を感じるのが当然だと思います。
将来、日本発症の新型感染症が
武蔵村山や、長崎から出ないことを
祈るのみです。
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