今年2月に、
牛に頼らないアイスクリームという話を
このメルマガで書きました。
https://selfmedico.biz/BackNumber/view/qcTIa1fe/YvtvyJC8/njwTVmrh
合成生物学やら、精密発酵など
新しい言葉が出てきて、面食らいました。
でもちょっと調べてみると、
何もこれ、近々の話ではなく、
医療の分野では、
1979年に人間のインスリンが
大腸菌によって作られています。
ヒト由来のインスリン遺伝子を
人為的に導入することで
組換え医薬品の第1号として
米ジェネンテック社により開発されたものでした。
その技術が
今、食品にも使われ始めたということです。
2月にも書いたとおり、
すでにアメリカのパーフェクトデイという会社、
乳牛を一切使わず、乳タンパクを製造、
アイスクリームやクリームチーズなどが
販売されています。
また、Every Cmpany社は、
卵タンパク質を製造、
2021年には世界初の、鶏を一切使用しない
卵タンパク質の販売を開始。
また2022年には卵白を商品化し、
有名パティスリーと共同で
動物性原料を使用しない
マカロンの販売を開始しています。
さて9月に、その精密発酵技術で作られた
甘いタンパク質を使用したミルクチョコレートが
JALの機内サービスで
提供されたことがニュースになりました。
https://x.gd/6BY5x
甘いタンパク質を製造しているのは
Oobliという会社で、
JALはサンフランシスコと東京間の
国際便で提供されたとのことです。
「人口甘味料などを全く使わず、
甘いタンパク質でチョコレートを甘くしている、
健康的な砂糖代替品で知られる
世界有数のスイートプロテインブランドOobli」
と、JALは大絶賛しています。
この甘味タンパク質はブラゼインと呼ばれ、
砂糖の500倍から2000倍の甘さを持つたんぱく質、
血糖に影響を与えない特性がある、とのこと。
西アフリカに自生する果実に含まれていて
栽培、量産が難しいため、
Oobli社が精密発酵技術により、
53個のアミノ酸配列を持つ
プラゼインー53の製造に成功したものです。
更に、日本でも今年7月から
味の素が米スタートアップShiruと提携し、
飲料などに使用する甘味タンパク質を
共同開発することが報じられました。
知らない間に、
人間が作った遺伝子を微生物に組み込み
様々なタンパク質を作らせ、
そしてできた商品が
私たちの身近に迫っている、ということですね。
もちろん今のところ、
日本では、精密発酵への
なんの規制もありません。
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