健康寿命という言葉は平均寿命と対峙させて良く言われる概念です。
健康寿命は2019年で、
男性72.68歳、女性75.38歳
ちなみに平均寿命は
男性81.41歳、女性87.45歳です。
差し引き、男性で9年、女性で12年ほどが
介護される年数?と
暗い気持ちになったことを覚えていますが、
今、その健康寿命の中でも
自立できる期間という意味で
「平均自立期間」というものがあります。
平均自立期間とは
介護保険2~5を要介護者として
それ以外、つまり要支援や介護1を
日常生活で自立できる期間、と考えて、
平均自立期間と呼んでいるそうです。
これまでの健康寿命より
少し緩やかな算定方法ですね。
さてこの算定方法から見ると
全国の自立期間は、
男性79.8年、女性84.0年となります。
これだと、平均寿命と比べ、
男性で1年半、女性3年半くらいが
本当の意味で介護される年数
と、なります。
これなら、少しホッとしますよね・・・・
日本1位は長野県
さて、この自立期間という見方で
日本1位は、長野県です。
やはり、という感じですが、
男性81.0歳、女性84.9歳、
スゴイですよね、
全国の都道府県別一覧が
載っていたので良かったら参考にしてください。
しかもその長野県、
後期高齢者医療費が全国で
下から10番目なのだそうです。
つまり、医療費をさほどかけずに
自立期間を伸ばしている、ということ。
その理由について、県は
・高齢者の就業率が高い
・野菜の摂取量が多い
・自主的な健康作りが盛ん
・地域保健医療活動が活発
を挙げています。
この最後の地域保健医療活動で
面白い記事を見つけました。
国保直診の病院
有名な鎌田實医師が名誉院長を務める
諏訪中央病院など、
長野の医療の特徴として
「国保直診」と言われる
市町村が設置した病院が多いのだそうです。
もともとは
国民健康保険制度の普及のため
医師不足の地域を無くそうと
作られた診療所ですが、
通常の医療に加えて、
健康作り、介護、福祉サービスまでを
統合的・一体的に提供する
地域包括ケアシステムの拠点を目標としていること、
しかもそれが建前ではなく
本気で行われている、不思議さ?
仕組みの問題
ここから毎日プレミアムの引用です。
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昔、地元の新聞社(信濃毎日新聞)の
医療問題に詳しい人に聞いたところ、
一般の病院は、患者が減ると収入が減るので
地域の人々の健康増進には無関心だが、
国保直診だと、病院の収入が減っても、
国保の黒字が増えるので、
地域の健康増進に熱心になるのだ、と言う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
なるほど!!!
仕組みの問題なのですね。
昔、日本は病気を治すと病院が儲かる仕組み、
なので病人がいてくれないと成り立たない、
つまり構造不況なのだ、と。
しかしイギリスでは、
その地域から病人が減ると収入が入る仕組み、
だから、本気で病人を減らそうとする、
という話を聞いたことがあります。
ちゃんと調べてないので
本当かどうかはわかりませんが、
確かにそうだとしたら、
イギリスの方が賢いなぁと思った覚えがあります。
長野の国保直診はそんな意味があったのですね。
長野モデルを日本全体で取り入れたら、
少しは今の医療費の高騰にも歯止めがかかるのでは
と、感じました。
あなたはどう思いますか?
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