大昔、保険の営業をやっていたことがあります。
営業とか、セールスとか、
好きだったわけじゃない、
しかし、最初に出会った支社長が良かった、
営業とはどういうものかを
言葉じゃなくて、行動で教えてくれました。
通常より短い勤務時間と
まぁまぁ良い給与とに惹かれて
面接に行った私は、
仕事の内容が
いわゆる「保険屋のおばちゃん」と
当時言われていた保険セールスだと知ると、
無理です、
親戚などから義理契約など取りたくありません!
と叫んでいました。
支社長は、ニコニコ笑いながら
「そんなことしなくてもいいよ」
ノルマに追われて、1日中
家庭訪問するのは嫌です!
「それもしないくていいよ」
は?
じゃ、何をすればいいんですか?
当時は家族契約、親戚の契約などを取り、
もうそれ以上契約の当てが無くなれば、
はい、サヨナラ、という世界でした。
それが当たり前の世界だったのです。
今はありえないと思いますが、
昭和50年ごろってそんな感じでした。
それが、その支社長はこう言ったのです。
「月に50件だけ、アンケート取ってきて」と。
それだけでいいんですか?
「はい、」とニコニコ。
契約取らなくても?
「はい」と、やっぱりニコニコ。
それで私は、その日から
アンケート取りばかりやりました。
学校出たばかりで
ジーンズ履いて(今なら怒られる!)
アンケート取りにいくと、
あら、学生さんのバイト?などと言われました。
しかし、1ヶ月終わってみると、
私は4件の契約を頂いていたのです。
アンケートを取っていくうちに
その家に足りない保障や、
重複して無駄な保険や、
そんなものが分かってきて、
つい、喜ばれる提案をしたくなり、
結果として、成約につながりました。
今でもその時の納得感は
ハンパなかったです。
押し売りしなくてもいいんだ、
相手を説得することでもないんだ、
必要な人に必要なものを提案するだけ、
相手の必要なものがわかれば、
それを差し出すだけ、
そんな簡単なことだったんだ、
営業という言葉の意味が
私の中で大きく変化した瞬間でした。
人は不要なものを勧められるのは嫌、
なのに、何とか売りたいと思って、
あの手この手を使いたくなる、
人は説得されることは嫌い、
なのに、説得しようと
レトリックを使いたくなり
まるで戦いのようになる、
うまくいったのは(勝ったのは)
自分の営業力のためだと思いたい。
いいえ、そうじゃなく、
必要な人を見つけて
必要な人に差し出すだけだったんだ・・・・
そう思うと、
アンケート50枚、80枚、100枚
取ってくるのは、楽しいことになりました。
必要な人と出会えるから。
今も、私にとっての「集客」とは
私の商品を欲しいと思ってくれる人との出会い
私の商品に「良かったです」と
大喜びしてくれる人との出会い、
そういう定義です。
そして、「集客」=ワクワク、になりました。
言葉に張り付いたイメージは
無意識にその人の行動を左右します。
嫌だ嫌だと思っている何かがあれば、
それが自分の前進を邪魔しているとしたら、
嫌なことを努力でやり抜こうと、あがくよりも、
その何かの「定義」を考え直してみると
びっくりするような
発見があるかもしれませんね。
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