今年、生のジャガイモの輸入が解禁されるかもしれません。
これまでは、ポテトチップスの加工用を除いて、
輸入は禁止されてきました。
しかしアメリカ側の要請で、
現在、農林水産省は病害虫のリスク評価を行うなど
輸入解禁への手続きを進めています。
さて、解禁されると何が問題かというと、
値段の問題で、日本の農家が脅かされる、というのも
もちろんありますが、
それよりも怖いのは、「シストセンチュウ」という
ジャガイモの根に寄生する線虫です。
これ、調べて見てビックリでした。
一度発生すると、雌が死んだ後、
卵を大量に抱えたまま、「シスト」という状態になり、
土壌中に残ります。
乾燥などにも耐え、宿主植物が無くても
長期間、生き残るのだそうです。
そして土が農機具などに付着して、
別の畑に広がってしまう。
非常にやっかいな病害虫なのです。
シストセンチュウは、
南米アンデス地域が起源と考えられています。
19世紀半ば、ヨーロッパでも確認されるようになり、
その後、各国に広がって、
収穫量が激減したりなど、多くの被害をもたらしました。
そして、ヨーロッパから今度は
北米、日本、オーストラリアなどへも拡散されています。
そう、日本にもすでに1972年、
北海道で初確認されています。
現在も、青森、長崎、熊本、そして
なんと、三重の一部でも
2007年に、確認されているのです。
三重県出身の私としては、へ~!と
なんだか急に、自分ごとに感じてしまいました。
そして更に、この線虫の別種、
シロシストセンチュウというのが、
2015年に北海道網走市で日本初確認されています。
こちらは今も緊急防除が続いていて、
2026年6月時点で、
確認ほ場は28ほ場、81ha。
防除期間は今年4月に延長され、
2029年3月31日までとなっています。
つまり農業の現場では、
長年、このセンチュウを
封じ込め・被害抑制を続けてきたわけです。
一度、発生したら何十年単位で付き合うことになる、
そんな厄介なものが、
今後、輸入解禁することで、
更に日本に侵入する可能性がある?
もちろん、農水省も病害虫の侵入リスクを
慎重に評価しているようですが、
今後、どうなってゆくのか、
ちょっとこれは、
注目して見ていきたい問題ですね。
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