元気塾Blog

選択展示、見せないことが子どもを守ること?

丸木美術館

今日は8月6日、アメリカによる原爆投下から
81年になります。

今日は平和記念公園では、
午前8時から毎年のように
平和記念式典が開かれます。

さて、
2028年、この平和記念資料館に
子ども向けエリアが新設されるそうです。

どういうこと?

「選択展示」という言葉、
初めて聞きました。

平和記念資料館の地下に
子ども向けエリアを新設する方針で
今、検討会の最中なのだそうです。

重症の被爆者の絵など
インパクトの強い「怖い絵」への配慮を求める意見があがり、
「恐ろしいものをみた、という思いだけが残り、
平和を考える動機付けにならない恐れがある」などの意見も出て
選択展示の導入が決まったそうです。

被爆者として唯一の委員である内藤慎吾さん(87歳)は
「被爆の悲惨な資料を見ずにどうして核兵器の廃絶を言えるのか。
絶対に見てもらいたい」と力説しました。

難しい問題ですね。

子供たちが、悲惨な写真や展示物を見て
受けるストレスは、大人が感じるものとは
確かに違うかもしれない、

でも81年前の今日、
現実には子どもたちも、あの景色を見たわけで、
亡くなった人も、生き延びた人も
その光景を目に鼻に、
体全体に焼き付けてきたに違いない、

でも、炎天下で腐敗した遺体のにおいは再現できません。

子どもを守るって、どういうことなんでしょうか。

昔見た、丸木美術館の絵を思い出します。
丸木位里と俊、ご夫婦で描かれた
壮大な原爆の図、アウシュビッツの図、水俣の図、

人々の苦しむ姿を、
これでもか、というくらい
赤裸々に描いた壁一面の大作でした。

でも私はその時、一緒に見た
母スマの絵を忘れられません。

スマさんは70歳になってから、
位里さんに手ほどきを受けて
初めて絵を描いたそうです。

花や動物や、それはそれは
優しい温かみのある絵でした。
明るくて、見るものを幸せにしてくれる
そんな絵でした。

なるほど、
これだけ愛情にあふれた母に育てられたからこそ、
位里さんは、あそこまで
悲惨な絵を描き続けるパワーがあったのか、
と、妙に納得したのです。

悲惨な現実の向こう側に
人間に対する限りない愛があって、
それを信じることができた丸木夫妻だったからこそ
描けた絵だったのかもしれません。

だとしたら、
本当に子どもに伝えたいのは、
恐怖だけではなく
その恐怖を二度と繰り返すまいと願い続けてきた
人間の愛、なのかもしれない、

だからこそ、
その愛がどこから生まれたかを考えるためにも、
悲惨な現実からも目を背けてはならないし、

それよりも、
感情を異常に揺さぶられる子がいたら、
包んであげる周囲の愛ある関わりが
どれほど大事か、
それこそ、子供を守るってことじゃないか・・・

そんなことを、ぼんやり考えてしまいました。

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