死んだ母が、ものすごく好きだったのが「茄子」
それが、私にもうつって、
新鮮そうな茄子が大袋で安く売ってたりすると
つい、買ってしまいます。
夏は、蒸してから、ギンギンに冷やして
生姜醤油などで食べる、
乱切りにした茄子を油でさっと揚げてから
醤油と水で煮る、田舎風煮しめ、
縦に切って、両面を焼き、
その上にチーズを乗せて、これはソースで食べる、
いろいろな調理法で楽しんでいますが、
最近、面白い研究がありました。
まさに茄子の調理法と「おいしさ」の研究。
(大阪公立大学、2026年9月8日)
揚げることで、ナスのポリフェノール量は
ほとんど変わらなかったが、
渋味を感じた人が少なく、甘い、香ばしい、油の風味、と
おいしさを感じる人が多かった、とのことでした。
ん?
あ、ポリフェノールって「渋味」があるの?
なるほど、
揚げると、このポリフェノール量は変わらないけれど、
なぜか、渋味を感じる人が少なくなる、ということなのですね。
突然、渋味ってなんだ?という疑問が湧いてきました。
渋味って、実は、舌の味蕾で感じる「味」とは
ちょっと違うようです。
甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を
5つの基本味としているようですが、
これらは、基本的に
舌にある味蕾という味覚受容細胞が感じ、
その信号を脳へ送ることで、味を感じています。
ところが、渋味はしくみが違うらしいのです。
赤ワインや、濃いお茶、など、
苦いというよりも、
舌や口の中がキュッとする感じ、
これが渋味、という奴で、
味蕾ではなく、唾液中のたんぱく質などとの
相互作用によって起きる感覚刺激、なのだそうです。
え、いわゆる味覚ではないの?
そうなんです、
他にも、いわゆる味覚の仲間じゃないものがあります。
辛味、ですが、
これは味覚ではなく、痛覚だ、と言った方がいます。
作家の椎名誠さんですね。
でも、それは本当らしくて、
唐辛子を食べると、
味蕾とは違う受容体が刺激され、
それは痛みや熱さ(温度感覚)に関わる神経なのだそうです。
だから味覚じゃないんだけど、
でも『辛いは美味い』と言わせるものがある、
不思議ですよね。
更に、脂味、というのもある、
これは第6の基本味にしようという研究もあるそうです。
ギトギト脂っぽいのは、まずく感じるけど、
上等の肉の脂って、甘いという表現を使う人もいますよね。
あと、アルコールの刺激も、
ビール一口飲んで、美味い!という人多いけれど、
あれも、味覚ではなく、刺激・痛覚系の感覚だそうです。
そして最後に、香り。
これはもちろん味覚ではないけれど、
私たちの味覚にかなり大きな影響を与えています。
よく風邪をひいて、鼻がつまると
全然、味がしない、という経験をした人も多いのでは?
さぁ、こうして並べて見ると、
「味」って、本当に不思議だと思いませんか?
どうやら、「味わう」って、舌だけの仕事じゃない、
鼻、温度、触感、刺激
いろんな感覚を脳が統合して、
私たちは「これは揚げ茄子だ」
「甘い」「香ばしい」「おいしい」と感じている。
その中には、記憶もあるでしょう。
母が美味しそうに食べてた茄子とか、
更には今、一緒に食べている人との関係とか、
ポリフェノールがあるからとか、無いからとかは、
「おいしく食べる」こととは
ちょっと分けて考える方が良さそうな気がしてきました。
栄養学も大事かもしれないけれど、
こんなに「味覚」以外の物に
私たちの「おいしい」は、影響を受けている。
そして、私たちは、
栄養になるから食べるだけじゃなく、
やっぱり「おいしい」から食べる、の方が
本当じゃないか、という気がしてきました。
あなたはどう思いますか?
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