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乳がん検診、本当にメリットだけですか?

ピンクリボン

今月は、ピンクリボンの月、
つまり乳がん早期発見、早期治療を
啓発する月でした。

2025年の調査では、
40~69歳の女性の
乳がん検診受診率は51%となり
初めて5割を超えたそうです。

もっとも国の目標は60%だそうで
まだ足りない、ということですね。

さて、この乳がん検診、
マンモグラフィという検査が中心ですが、
これについて、実は賛否両論あります。

日本と米国では、
40歳以上、2年に一度を推奨、
しかし、英国では、50歳~71歳、3年に一度、
オーストラリアでは、50歳~74歳、2年に一度。

というように、国によっても方針が異なります。

私たちが知っておくべきことは、
がん検診のメリットとデメリットです。

検査にも必ず、デメリットがあります。

〇検査そのものによる負担
痛みや放射線被爆

〇検査結果による負担
擬陽性(がんでないものをがんと見間違える)
偽陰性(がんを見落とす)

〇診断や治療による負担
個人が被る時間や費用の問題
過剰診断、不要な治療

〇社会全体としての負担
費用、時間、医療資源

これらを考えた上で、
なお検査するメリットがあるのかどうか、
というわけですね。

ここに2013年の
コクランレビューというものがあります。
コクランとは、おそらく医療界では最も信頼されてきた
エビデンスの収集・分析の情報発信ネットワークです。

ここで、39歳から74歳の女性60万人を対象に
データを取った結果、
最も信頼できる情報を提供した研究で、
スクリーニング、つまり乳がんマンモグラフィ検査によって
乳がんの死亡率が低下しないことを発表しています。

簡単に言うと、
乳がん検診をして、乳がんを早期発見できた、
治療して命が助かった、としても、
全体から見た時、
乳がんによる死亡率は変化がなかった、ということ。

これは、今は亡き近藤誠医師が長年
言い続けてきたことです。

手術をしてがんが治った、と言うが
それは手術しなくても命を脅かさない、
つまり”がんもどき”だった、という理論です。

80歳を超える様々な原因で死亡した人達を
解剖すると、とても高い確率でがんが発見されるそうです。
つまり死因にはならず、共存してきたがんです。

それを近藤医師は、
”がんもどき”と表現したのでした。

先の過剰診断、不要な治療というのが
ここに入るというわけです。

もちろん、医療業界からは袋叩きにあい、
今でも、この”がんもどき”理論は日本の医療界から
全く、受け容れられてはいません。

しかし、検診しても早期治療をしても、
結果として乳がん死亡率が変化しないとすれば、
やはり、その治療に本当に意味があったのか、
を、考えることは大事なことだと思います。

健診のリスクをどう考えるか、
先のコクランレビューの中にこんな一節がありました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
スクリーニングによって13年間の追跡調査後、
乳がん死亡率が15%減少すると仮定し、
過剰診断と過剰治療が30%であるとすると、

10年間でスクリーニングを受けた2000人の女性のうち、
1人が乳がんによる死亡を免れる一方で、
スクリーニングがなければ診断されなかったであろう
10人の健康な女性が不必要な治療を受けることになる。

さらに、200人以上の女性が、偽陽性の結果によって、
不安や不確実性といった深刻な精神的苦痛を
長年にわたって経験することになる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~

さぁ、乳がん検診を受けるまえに、
この文章を読んでみて、
あなたは、何を感じますか?

検診の利点と、害の両方を
私たちは、十分に知らされているでしょうか?

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