元気塾Blog

認知症、支えられる人から一緒に働く人へ

ちばる食堂

9月21日は世界アルツハイマーデーでした。
この日を中心に各地で、
オレンジ色のライトアップが見られました。

さて先日、フジテレビのイット!という番組で
こんな特集がありました。
注文を「間違えてもいい」食堂、

ここは、愛知県岡崎市にある「ちばる食堂」
働くスタッフが全員、認知症という不思議なお店。
しかも、2019年から継続して
今も、営業を続けているそうです。

そう言えば、2017年に、
「注文を間違える料理店」
というのが話題になりました。

スタッフが全員、認知症、
二日間限定のプロジェクトでしたが、
日本だけでなく海外からも取材が来て、
とんでもない反響だったそうです。

このプロジェクトは、
間違えることを楽しもう、というコンセプトでした。

なるほど、面白いなぁと、感じました。

でも、今回の「ちばる食堂」は
期間限定ではなくて、
すでにもう7年以上、継続して営業している
普通の食堂なのです。

働く条件は、認知症と診断されていること、
そして本人の働きたいという意志があること、
このふたつだけ。

店主の市川貴章さんは、17年間、
介護福祉士として働いてきた方で、
認知症であっても一般社会で活躍できる場所を、
という思いで始めたのだそうです。

つまり、認知症の人に、
ちょっと仕事を体験してもらう、ではなくて、
認知症の人が普通に「働く」ということ、

この違いは大きいな、と思います。

私の父が、アルツハイマーだと診断された頃、
本当にそれは地獄へ真っ逆さま、という衝撃でした。

・時間と共に必ず進行する
・家族の顔さえ分からなくなる
・最後は人格破壊にまで至る

こんな恐ろしいものだとされていたのです。

でも、今は違います。

「認知症になったら何もできなくなるのではなく、
認知症になってからも、一人一人が個人としてできること、
やりたいことがあり、住み慣れた地域で
仲間等とつながりながら、
希望を持って自分らしく暮らし続けることができる」

という考え方を、国も提唱しています。
(2024年認知症施策推進基本計画)

この「ちばる食堂」では
さらに、認知症の人が、「支えられる人」ではなく
「働く人」として、そこにいる、
認知症になったら「何ができなくなるか」ではなく
認知症になっても「何ができるか」から
始めているのです。

認知症の人をサポートするって、
どういうことなのか、
改めて考えさせられました。

これは認知症に限らず、
人が人をサポートする時、と
置き換えても通じることかもしれません。

できる人が、できない人を支える、
という構図ではなく、

できる人にも、できないことがある、
できない人にも、できることがある、

人が人をサポートするとき、
どちらかが支える、どちらかが支えられる、
という一方的な関係ではなく、

双方向に関係が作られてゆくことこそが
本当の意味でのサポートなんじゃないか、

そんなことを、ぼんやりと考えてしまいました。

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